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Try
# 07

イチから挑戦、まちづくりの根幹
縁の下の力持ちが診断する安全・安心な土地取引へのTry

「“土”に携わるとは思ってもみなかった」――
前職は幼稚園の先生。職種を変えて新たなキャリアを構築したいと考え、派遣社員から東京カンテイでの業務をスタートした。
まちづくりの仕事に対する関心は持っていたが、配属されたのはその基礎中の基礎とも言える“土”を扱う土壌環境部。環境リスク診断課で、土地の利用履歴調査を担当することになった。


土壌環境部では、人の健康を害するおそれのある土壌汚染の可能性や実態を調査し、必要に応じて汚染対策工事の提案も行っている。土地利用履歴調査はその入り口として、さまざまな資料をもとに土壌汚染の可能性を机上で評価する業務だ。調査の過程で言えば「フェーズ0.5」「フェーズ1」にあたる。

調査依頼は主に不動産仲介会社からやって来る。これから取引しようとする土地に土壌汚染があった場合、その後の対策工事などで余分に費用が発生することが考えられる。事前に調査を実施しておけば、取引先に安心・納得してもらえるわけだ。また、マンションや商業施設の開発を行うデベロッパーからの依頼も多く、東京カンテイが提出する調査結果が、事業の意思決定を左右するといっても過言ではない重要な指標となる。

地図情報を保有している東京カンテイにとって、特に強みを出せるのが「フェーズ0.5」「フェーズ1」だ。事業の初期で多くの費用を投じることができないといったニーズに、短期間・安価な机上調査がフィットする。受注実績数は業界内でも随一の多さを誇る。

土地利用履歴調査では、過去地図や航空写真で対象の土地にどのような建物が建っていたのかを調べるほか、土地の所有者の移り変わりなどが記載された登記簿謄本も参照する。例えばかつて工場が建っていたと分かったら、そこでどのような事業が行われていたのかも調べる。有害物質を取り扱っていたとなれば、土壌汚染の可能性ありとして報告書を作成する。

※土壌汚染調査は、実施する過程によって、フェーズ0.5/1/2/3/4に分かれている。フェーズ0.5:土地利用履歴簡易資料等調査とフェーズ1:土地利用履歴資料等調査は、過去地図や空中写真、登記簿謄本、事業者へのヒアリングなどにより、対象地の汚染の「可能性」を調べる。フェーズ2:土壌概況(表層)調査では対象地の表面を採取・分析して汚染の「有無」を評価。汚染があれば、フェーズ3:土壌詳細(深度方向)調査でその範囲を特定し、対策工事計画の策定へつなげる。フェーズ4では土壌掘削など対策工事を実施する。重機などを手配し、現場にも立ち会う。病院を受診した場合に例えると、環境リスク診断課が担当するフェーズ1までが問診、環境コンサルティング課が担当するフェーズ2以降が検査で、必要に応じて手術を行うイメージ。
「理系分野で、専門用語もたくさん飛び交っていたので、正直なところ不安がありました」

そもそも、地図を読むのが苦手だった。

「スマホで見る地図もくるくる回しながら行先を確認していたくらい。理系分野で、専門用語もたくさん飛び交っていたので、正直なところ不安がありました」

筆で書かれた古い登記簿謄本を解読しなければならないこともある。初めて聞く言葉に読めない資料、当初はハードルの高さを感じていた。
しかし一方では、知らないことだらけの面白さもあったという。

「全国さまざまな土地の調査依頼が来て、毎日地図を見ていると、知らなかった地名や、自宅の近所は昔こうだったなど、たくさんの発見がありました」

古い資料もだんだんと読めるようになり、担当した各案件がつながって頭の中で地図ができてくる感覚も魅力だった。その後社員登用の話が出たときには、「もう少しやってみたい」と応えた。

現在は環境リスク診断課の中で、上の立場として業務を教える場面も増えてきた。
「前職で培ってきたコミュニケーション力が生かせる場面」と笑顔を見せる。
より知識を深めて指導にあたりたいと、資格取得も視野に入れているという。

かつては「まったくの素人」だった自分が、同じような環境にある後輩たちと専門分野とをつなぐ橋渡しの役割を担っている。


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